フリーランスの「もしも」を無料で備える|FREENANCEでできること・手数料・注意点

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フリーランスの「もしも」を無料で備える

フリーランスになって最初に面食らうのは、「入金までの遠さ」と「もしもの薄さ」かもしれません。会社員のときは給料日が決まっていて、仕事で何かトラブルが起きても会社が間に立ってくれました。ひとりになると、その両方が自分の肩にのってきます。

そのあたりを無料でいくらか埋められるらしい、と知って、FREENANCE(フリーナンス)というサービスが気になりました。実際のところ使い勝手はどうなのか、手数料や補償の中身を調べてみました。

(※本記事は公式サイト等をもとにした調査ベースの内容です。料金や補償の数値は2026年8月時点のものなので、最新は公式でご確認ください。)

目次

FREENANCEとは?無料でできること・有料で広がること

FREENANCEは、会計ソフトのfreeeが運営する、フリーランスやスモールビジネス向けの「お金と保険」のサービスです。会員登録は無料で、大きく分けると次のことができます。

  • 屋号やペンネームでも作れる事業用の口座(フリーナンス口座。報酬をいったん受け取る「収納代行用」の口座で、受け取ったお金は自分の銀行口座へ振り替えます)
  • 請求書を早めに現金化できる「即日払い」(ファクタリング=入金前の請求書を買い取ってもらい、報酬を先に受け取るしくみ)
  • 登録するだけで付く損害賠償保険「あんしん補償Basic」(最高5,000万円)

ここまでが無料(フリープラン)でできる範囲です。さらに、月額のかかる有料プラン(レギュラー・プレミアム)にすると、情報漏えいや著作権侵害・納期遅延まで対象を広げる「業務過誤補償」や、働けなくなったときの所得補償などが加わります。

つまりFREENANCEは、「無料でも最低限の保険と資金繰りの手段が持てて、必要なら月数百円で補償を上乗せできる」という組み立てになっています。

報酬の即日払い(ファクタリング)の仕組みと手数料

即日払いは、取引先に出した請求書(まだ入金されていない売掛金)をFREENANCEに買い取ってもらい、その分を先に受け取れるしくみです。ファクタリングは「請求書を売る」ことなので、お金を借りる借入とは違います。取引先にファクタリングの利用が知られることもないとされています。

気になるのは手数料です。FREENANCEの即日払いは請求書の額面に対して3%〜10%。ただし、いちばん安い3%は与信スコア(利用実績にもとづく社内的な信用度)が育った人向けの下限で、フリーナンス口座を使っていない状態だと一律10%になります。初回はこの10%と考えておくのが無難です。口座を継続して使い、入金の実績が積み上がるほど手数料は下がっていきます。

買い取ってもらえる金額は1万円から。上限は与信スコアによって変わります。単価が高くない案件でも使える下限の低さは、フリーランス向けらしい設計だと感じました。

早く受け取れるのは助かりますが、手数料はそのまま受取額の目減りです。毎回のように使うと利益を削り続けることになるので、「入金がどうしても間に合わない月の一時しのぎ」と割り切るくらいがちょうどいいかもしれません。

無料で持てる「あんしん補償Basic」は何を守る?

FREENANCEでいちばん「無料なのにありがたい」と思ったのが、この損害賠償保険です。会員登録(無料)をするだけで、「あんしん補償Basic」が自動で付きます。

守ってくれるのは、仕事中の事故や納品物の欠陥が原因で、人にケガをさせたり物を壊したりして賠償することになった場合。最高5,000万円まで補償されます。たとえば撮影中に機材で通行人にケガをさせた、預かっていた品物を壊してしまった、といったケースです。会社員なら会社の保険でカバーされていたかもしれないリスクを、無料で最低ラインだけでも持てるのは大きいと思います。

ただし、無料の範囲には線引きがあります。「情報漏えいや著作権侵害、納期遅延まで無料で守られる」という説明を見かけることがありますが、2026年8月時点では、それらをカバーする「業務過誤補償」(最高500万円)は無料のフリープランには含まれていません。月490円〜の有料プラン(レギュラー)以上が対象です。

スクロールできます
プラン月額対人・対物賠償業務過誤補償所得補償
フリー無料最高5,000万円××
レギュラー月490円〜最高5,000万円最高500万円○(即加入可)
プレミアム月980円〜最高5,000万円最高500万円○(即加入可)

※対人・対物賠償=仕事中の事故など(最高5,000万円)/業務過誤補償=情報漏えい・著作権侵害・納期遅延など(最高500万円)
※金額は年払い実質・2026年8月時点。プレミアムはバーチャルオフィス等が追加。

Webの制作や編集、マーケティングのように、成果物の中身そのものでトラブルになりやすい仕事だと、大事なのは業務過誤補償のほうです。そこまで備えたいなら、無料のあんしん補償Basicで満足せず、有料プランを検討する価値はあります。逆に「まずは対人・対物の最低ラインだけ無料で持っておきたい」なら、フリープランのままでも十分です。

保険まわりの全体像(公的保険と民間保険をどうそろえるか)は、別記事で整理しています。
フリーランスが入るべき保険まとめ

他社のファクタリング・他の賠償保険と比べてどう?

即日払いだけを見れば、FREENANCEは特別に手数料が安いわけではありません。ファクタリングの会社はほかにもあり、手数料や振込スピードはサービスによって幅があります。FREENANCEの持ち味は、買取の下限が1万円と低くて小さめの請求書でも使いやすいこと、そして口座を使い込むほど手数料が下がっていくことです。大きな額を単発で一度だけ、という使い方なら、他社のほうが条件の合う場合もあります。

損害賠償の備えという面では、比べる相手は他社のファクタリングよりも「フリーランス向けの賠償保険」になります。たとえば一般社団法人フリーランス協会(通称フリーランス協会)の会員向けプランのように、年会費を払って賠償責任補償や福利厚生をまとめて持つ選択肢もあります。FREENANCEのあんしん補償Basicは「無料で対人・対物の最低ライン」、フリーランス協会などは「有料でより広く厚く」と、役割が違います。無料で最初の備えを用意して、必要に応じて有料で補償を上乗せしていく、という順番が現実的だと思います。

(※他社の手数料や補償の数値は変わりやすいので、比較検討するときは各社の公式サイトで最新をご確認ください。)

使うべき人・急がなくていい人

調べてみて、FREENANCEが向いていそうなのは、こんな人でした。

  • 取引先の入金サイト(締めから支払いまでの期間)が長く、資金繰りが読みにくい人
  • まだ賠償保険に何も入っておらず、無料で最低ラインだけでも作っておきたい人

反対に、急いで登録しなくてもよさそうなのは、次のような場合です。

  • 数か月分の運転資金に余裕があり、入金の遅れが痛手になりにくい人
  • すでにフリーランス向けの賠償保険に入っていて、補償が足りている人

どちらにしても、無料のフリープランは登録しておくだけで賠償の最低ラインが持てるので、「とりあえず無料の部分だけ確保しておく」という付き合い方もできます。自分の取引条件やお金の状況に合わせて、無料のままでいくか有料で上乗せするかを決めれば問題ありません。

お金まわりの不安、たとえば1年目にのしかかってくる住民税や国保の負担については、別記事でまとめています。
1年目に来る住民税と国保の話

登録の流れと、使う前に確認したいこと

登録そのものは、無料のユーザー登録から始まります。運転免許証やマイナンバーカードなど、顔写真付きの本人確認書類を用意して、フリーナンス口座を開設。あとは事業の入金先としてその口座を指定していくと、利用実績(与信スコア)が育っていきます。反社会的勢力でないかのチェックや本人確認が済んでいることは、取引先に対する信用材料にもなります。

使う前に、いくつか確認しておきたい点があります。

  • 即日払いの手数料は、口座を使わないと一律10%。安くしたいなら口座を継続して使う前提になる
  • 無料で付くのは対人・対物の「あんしん補償Basic」まで。情報漏えい・著作権侵害・納期遅延は有料プラン
  • 所得補償「あんしん補償プラス」は、団体割引のために「フリーランスAWS協会」への加入が必要で、実質は有料プラン向けの補償

このあたりを踏まえて、まずは無料の部分から試してみる、という入り方がしやすいと思います。

▼ まずは無料で、賠償の備えと資金繰りの手段を持っておきたい人向け

無料の「お守り」だけでも、持っておく価値はありそう

FREENANCEは、無料の会員登録だけでも「対人・対物の賠償を最高5,000万円まで」という最低ラインの保険が持てて、いざというときの即日払いも使えます。情報漏えいや著作権侵害・納期遅延まで備えたい、所得補償もほしい、となると有料プラン(月490円〜)の出番ですが、そこは仕事の内容とお金の状況しだいです。

「無料で持てる保険」という一点だけでも、登録して損はなさそうだと感じました。気になったら、最新の内容を公式サイトで確認してみてください。

転身の前後にやっておくことの全体像は、こちらにまとめています。
フリーランス転身前の準備リスト

保険のそろえ方はこちら。
フリーランスが入るべき保険まとめ

▼ 無料の範囲だけでも、まず備えておきたい人向け

よくある質問

FREENANCEは本当に無料で使えますか?

会員登録、対人・対物の賠償を補償する「あんしん補償Basic」(最高5,000万円)、事業用口座、即日払いの利用まで、無料のフリープランで使えます。情報漏えい・著作権侵害・納期遅延まで補償する「業務過誤補償」や所得補償は、月額のかかる有料プランの機能です(2026年8月時点)。

即日払いの手数料はいくらですか?

請求書の額面に対して3%〜10%です。フリーナンス口座を使っていないと一律10%になり、口座を使い込んで実績(与信スコア)が上がるほど下がっていきます。初回は10%と考えておくのが無難です。

無料の「あんしん補償Basic」は何が対象ですか?

仕事中の事故や納品物の欠陥が原因で、第三者にケガをさせたり物を壊したりしたときの賠償が対象で、最高5,000万円まで補償されます。情報漏えい・著作権侵害・納期遅延は、有料プランの「業務過誤補償」の範囲です。

会社員でも登録できますか?

副業などで事業の収入がある方なら利用できる形ですが、口座開設や補償の条件は公式サイトでの確認をおすすめします。年齢による上限で門前払いになるサービスではありません。

この記事を書いた人

会社員からフリーランスに転身したアラフィフ。Webマーケティングとディレクションを軸に、ひとりで働いています。
「会社を出ても、なんとかなる」を、きれいごと抜きの実体験で発信中。使ってよかったツールも、つまずいた失敗も、そのまま書いています。

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