このサイトは、SWELLというWordPressテーマで動いています。
2026年の6月に立ち上げて、今のところ記事は20本ほど。期間にすると2ヶ月です。その間に、記事を書く、広告を置く、トップページの導線をいじる、といったことはひととおりやりました。
ブロックエディタ(いまのWordPressの標準の編集画面)で書き続けるつもりなら、SWELLで迷う理由は少ない。ただし17,600円を払う価値があるかどうかは、機能の話ではなく「どれくらい続けるか」で変わります。
この記事は、テーマ選びで手が止まっている人、SWELLの評判を調べていて最後のひと押しが欲しい人に向けて書いています。褒めるだけの話にはしません。使ってみて「ここは知っておいたほうがいい」と思ったことも、同じ分量で書きます。
これは、1つのサイトを2ヶ月運用してみての感想です。サイトの規模や書き方によって、感じ方は変わると思います。
SWELLとは、どんなテーマか
SWELL(スウェル)は、国産のWordPress有料テーマです。開発・販売は株式会社LOOSで、2019年3月から提供されています。
細かい機能の一覧は公式サイトを見てもらうとして、購入を判断するうえで押さえておけばいいのは3つだけだと思います。
- ブロックエディタに完全対応している
- 17,600円(税込)の買い切り。月額も年額もなく、アップデートも無料
- ライセンスは100% GPL(ソフトを自由に使ったり中身を書き換えたりしてよい、というオープンソースの決まり)。サイト数の制限がなく、複数のサイトで使える
ブロックエディタというのは、いまのWordPressで標準になっている編集画面のことです。文章・見出し・画像・ボタンといった要素を「ブロック」という部品として1つずつ積み上げていく方式で、書きながら完成形がそのまま見えます。以前の、1枚の画面に文章をまとめて流し込むやり方(クラシックエディタ)とは、書き味がかなり違います。
特に1つめが、このテーマの性格を決めています。SWELLはブロックエディタで書くことを前提に作られているので、「ブロックエディタで書くつもりがあるかどうか」が、そのまま向き不向きの分かれ目になります。
なぜ有料テーマにして、SWELLを選んだのか
まず、無料テーマでもブログは作れます。それは間違いありません。
それでも有料にしたのは、時間をお金で買うためでした。私は本業をやりながらこのサイトを立ち上げる立場で、いちばん高くつくのは自分の時間です。「ここをこう見せたい」を実現するのにCSS(サイトの見た目を指定するための言語)を調べる時間が、17,600円より安いとは思えなかった。それだけの話です。
そのうえで、SWELLにした理由は3つでした。
- ブロックエディタにきちんと対応していること
- 日本製で、管理画面が日本語であること。設定項目の意味が読んでわかる
- 使っている人が多いので、詰まったときに検索すると答えが出てくること
3つめは地味ですが、私にとってはかなり大きい要素でした。性能そのものより「詰まったときに自力で抜け出せるか」を優先しました。
このあたりの経緯と、実際にサーバーを契約してWordPressを入れるまでの手順は、別の記事に全部書いています。
→WordPressブログの始め方|エックスサーバー+SWELLで作った全手順
この記事では、そこから先——「買ったあと、実際に使ってどうだったか」を書きます。
20本書いてわかった、SWELLのいいところ
SWELLの評判としてよく挙がるのは、デザインのきれいさと表示の速さです。それも本当だと思います。ただ、2ヶ月書き続けて効いてきたのは、もう少し地味なところでした。
装飾がエディタの中で完結する
記事を書くとき、太字にする、囲みを入れる、ボタンを置く——このあたりが全部、書いている画面の中で終わります。HTMLに切り替える必要も、プレビューで確認し直す必要もありません。
わかりやすいのは、文章をまとめて囲むボックスです。破線の枠、電球アイコンが付いたオレンジの枠、チェックマーク付きの枠。こういった装飾が十数種類用意されていて、一覧から選ぶだけで切り替わります。CSSは書きません。
しかも、そのために新しいブロックを覚え直す必要がありません。もともとWordPressにあるブロックに、SWELLがスタイルを足している形だからです。書き方は変わらないまま、見た目の選択肢だけが増えます。
FAQのように、専用のブロックが用意されているものもあります。1本あたりで浮くのは数分かもしれませんが、20本書けば20本ぶん積み上がります。
よく使うパーツを1か所で管理できる
SWELLには「ブログパーツ」と「広告タグ」という仕組みがあります。ボタンやお知らせのようなかたまりを部品として登録しておき、記事からはブロックで呼び出すだけ、という形にできます。
大事なのは、これがコピペではなく参照だという点です。元の部品を直せば、呼び出している記事すべてに反映されます。同じ文言やリンクを複数の記事に置いている場合、あとから変更する手間が変わってきます。
PR表記が設定ひとつで出せる
広告を含む記事には「広告を含む」旨の表示が要ります(ステマ規制対応)。SWELLはこれが機能として入っていて、記事ごとにオン・オフを切り替えられます。表示サイズや文言も選べます。
本文に手書きしていると、書き忘れも起きるし、あとから表記を統一したくなったときに全記事を直すことになります。設定で出せるのは、地味ですが精神衛生上かなりいいです。
プラグインを増やさずに済む
目次、FAQ、アコーディオン、ステップ、吹き出し。このあたりが最初から入っているので、プラグインを足す必要がありません。
プラグインは入れるだけで更新の手間が増えて、セキュリティ上の入口も増えます。「テーマに入っている」というのは、機能が増えることより、管理するものが減ることのほうが価値だと思っています。
トップページの導線を、管理画面で組める
記事スライダーやピックアップバナーといった、トップページで目立つパーツを設定から置けます。このサイトのトップにある「まず読んでほしい記事」のスライダーも、コードは書いていません。
読んでほしい記事を出し入れするだけなら、管理画面で完結します。ここを毎回コードで触る運用だったら、たぶん更新しなくなっていました。
SEOプラグインとの相性がいい
SWELLの開発者は「SEO SIMPLE PACK」というSEOプラグインも作っていて、このサイトもその組み合わせで運用しています。同じ人が作っているだけあって、噛み合わせで悩む場面がありませんでした。
▼ どんな機能があるのか、先に見ておきたい人へ
使ってみて感じた注意点
2ヶ月使って、買ったことを後悔した場面はありません。ただ「これは知らずに買うと話が違うと感じるだろうな」という点は、いくつかあります。
17,600円は、やっぱり安くない
買い切りだからコスパがいい、というのはそのとおりです。2年使えば1年あたり8,800円、3年なら5,900円ほど。でもそれは「続いた場合」の計算です。
しかも払うのは、そのブログが続くかどうかまだわからない時点です。ここがいちばんきつい。3ヶ月でやめたら17,600円は17,600円のままなので、「本当に続けるのか」を先に自分に確認したほうがいいと思います。
メタタグの機能は、SWELLに入っていない
meta descriptionやOGPといった、検索結果やSNSシェアの見え方を決める設定。これはSWELL本体には入っていません。プラグインで補う前提の設計です。
公式サイトでも、これは意図的だと明言されています。SEOの設定をテーマに入れてしまうと、テーマを乗り換えたときに設定ごと消えてしまう。だからあえて外に出している、と。理屈としては納得できます。
ただ、「有料テーマを買えば全部そろう」と思っていると、ここで一段つまずきます。実際にはSEO SIMPLE PACKなどのプラグインを別に入れることになります(こちらは無料です)。買う前に知っておいたほうがいい話です。
細かいところは、結局CSSを書くことになる
マウス操作でカスタマイズできる範囲は、確かに広いです。色、フォント、レイアウト、たいていは設定画面で足ります。
それでも、標準の設定に項目がない部分は出てきます。私の場合は目次でした。折りたたまれた状態の目次が長く感じたので短くしたかったのですが、カスタマイザー(管理画面から見た目を設定する画面)に「何項目まで表示するか」という設定はありません。結局、追加CSSを数行書いて、閉じているときは大見出しだけ見せる形にしました。
書いたのは数行なので、大きな手間ではありません。ただ「コードを一切書かずに、思いどおりの見た目にする」を期待していると、どこかでこの壁に当たります。マウスだけで9割いけるが、最後の1割は自分でやる。そういうテーマだと思っておけば、齟齬はありません。
書いたCSSは、アップデートで効かなくなることがある
追加CSSは、テーマの内部の作り(クラス名など)を前提に書きます。アップデートでその作りが変われば、効かなくなることがあります。
なので、カスタマイズしたら「何を・なぜ・どのCSSで直したか」を記録に残しておくのがおすすめです。あとで調整が必要になったとき、探し直す手間が変わります。
つまずくのは機能ではなく、手順のほう
導入直後に私が詰まったのは、2か所とも操作の順番と、入れる情報の取り違えでした。親テーマと子テーマ(元のテーマと、そこに自分の変更だけを足す小さなテーマ)のどちらを有効化するか。会員認証で入れるメールアドレスがどれか。どちらも知っていれば1分の話で、テーマの出来とは関係ありません。
具体的にどこでどう詰まったかは、立ち上げ手順の記事に書いています。
→エックスサーバーでWordPressを始める手順
SWELLが向く人・向かない人
向き不向きは、テーマの良し悪しよりも「どう使うつもりか」で決まります。
向いていると思う人
- ブロックエディタで書き続けるつもりの人
-
SWELLの価値の大半がここに乗っています。逆にここを使わないなら、払う意味は薄いです。
- アフィリエイトや広告を扱う予定がある人
-
パーツの一元管理とPR表記機能は、記事が増えるほど効いてきます。
- 複数のサイトを持つ(かもしれない)人
-
100% GPLなので、サイトごとの利用制限がありません。2サイト目からは実質タダです。
- 調べながら自分で解決したい人
-
利用者が多いぶん、検索で答えが出てきます。詰まっても前に進めます。
向いていないと思う人
- まだ続けるかどうか決めていない人
-
最初の1回で17,600円です。無料テーマで何本か書いてみて、続きそうだと確信してからでも遅くありません。テーマの乗り換えは、あとからでもできます。
- デザインを1から作り込みたい人
-
自分でコードを書ける人にとっては、テーマの設計に合わせるほうが窮屈かもしれません。
- 数記事で終える予定の人
-
更新を続けない前提なら、買い切りのメリットが効いてきません。
SWELLはどこで買うのが安いのか
買うと決めたあとの話です。SWELLには買い方が2つあって、金額が違います。
- SWELL公式サイト … 17,600円(税込)
- エックスサーバー経由 … 16,720円(税込)
差は880円。約5%引きです。同じものが手に入るので、条件が合うなら安いほうで問題ありません。
なお、公式サイトでの支払いはクレジットカードのみです(VISA・Master・AMEX・JCB)。銀行振込には対応していません。カードを使わない方針の人は、ここで一度止まることになります。
これからサーバーも契約する人
エックスサーバー経由が得です。サーバーの申し込み画面でテーマとしてSWELLを選ぶと、割引価格で一緒に買えます。私もこの買い方で、実際に払ったのは16,720円でした。
しかも、サーバーの契約とテーマの購入を同じ画面で終わらせられるので、手順もひとつ減ります。これから両方そろえるなら、まとめて買うのが素直です。
▼ サーバーとまとめて契約する人へ
すでにサーバーを持っている人
エックスサーバーを使っているなら、サーバー管理画面の「WordPressテーマ」メニューから、あとからでも割引価格で購入できます。
エックスサーバー以外を使っている場合は、SWELL公式サイトからの購入になります。880円のためにサーバーを乗り換えるのは、さすがに割に合いません。
▼ 公式サイトで確認してから決めたい人へ
セールを待つ意味はあるか
ほぼないと思います。SWELLの公式セールは2021年以降実施されていません。「いつか安くなるかも」で止まっているうちに書けたはずの記事のほうが、880円より高くつきます。
※価格は2026年7月29日時点のものです。購入前に必ず公式サイトで最新の金額を確認してください。
迷っているなら、続ける気があるかで決める
2ヶ月で20本。その時点で言えることは、だいたいこのあたりです。
- ブロックエディタで書き続けるなら、SWELLで問題ない。装飾で書く手が止まらない
- よく使うパーツを部品として一元管理できるので、記事が増えるほど手間が減る
- ただしメタタグまわりはプラグイン前提。テーマだけで全部そろうわけではない
- マウスで9割いけるが、最後の1割はCSSを書くことになる
- 17,600円の判断は、機能より「どれくらい続けるか」で決まる
テーマ選びで止まっている時間のほうが、たぶんもったいない。私はSWELLを選んで、2ヶ月で20本書けました。
▼ 買うと決めた人へ
買ったあと、実際にWordPressを立ち上げて動かすまでの手順はこちらに書いています。
→WordPressブログの始め方(エックスサーバー+SWELL)
ブログとは別に、仕事を見せるためのポートフォリオサイトも作りました。目的が違うと作り方も変わる、という話です。
→Claudeでポートフォリオサイトを作ってみた話
サイト以外に何を使って仕事を回しているかは、ツールの記事にまとめています。
→フリーランスにおすすめのクラウドツール5選
よくある質問
- SWELLは初心者でも使えますか?
-
使えます。管理画面が日本語で、設定項目の意味が読んでわかるのが大きいです。詰まったのはテーマの操作ではなく、導入時の手順(親テーマと子テーマの順番、会員認証のメールアドレス)でした。
- 有料テーマにする意味はありますか?
-
「調べる時間」をお金で減らせるかどうかで決まると思います。見た目を整えるために調べる時間が惜しい人には意味があります。逆に、自分で調べるのが苦にならない人や、まだ続けるか決めていない人は、急いで買う必要はありません。
- 複数のサイトで使えますか?
-
使えます。SWELLは100% GPLというライセンスで提供されていて、サイトごとの利用制限がありません。GPLは、ソフトを自由に使ったり中身を書き換えたりしてよい、というオープンソースのルールです。WordPress本体がこれを採用しているので、そのうえで動くテーマも同じ考え方を引き継いでいます。2サイト目以降は追加費用なしで使えます。
- 買い切りですか?追加費用はかかりますか?
-
買い切りです。17,600円(税込)を1回払えば、月額・年額の費用はかかりません。バージョンアップも無料で受け取れます(2026年7月29日時点)。
- SWELLはどこで買うのが安いですか?
-
エックスサーバー経由なら16,720円で、公式サイトの17,600円より880円安く買えます。私もこの買い方でした。エックスサーバーを使っている人は、サーバー管理画面の「WordPressテーマ」メニューからあとからでも購入できます。他社サーバーを使っている場合は、公式サイトからの購入になります。

